今回は有害燃焼排出物についてです!
有害燃焼排出物って聞いただけで、嫌な響きですね!!
エネルギー管理士の試験でも、頻繁に出題されていますので、是非覚えてください!
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有害燃焼排出物
6種類の有害廃棄物があるので1つずつ説明していきます!まずは、有害排出物の代表格「ばいじん」からです!
ばいじんについて
※灰分が含まれる燃料って何でしたっけ?
そう、主に石油系でしたね!重油などに含まれてます。
未燃炭素はさらに気相析出形と残炭形にわけられます。
この気相析出形と残炭形は試験によく出ているから要チェックです!!
それぞれの特徴について書いていきます!まずは、気相析出形からです。
※あくまでも未然炭素だけが気相析出形と残炭形に分かれます。燃料中に含まれる灰分は未然炭素のように、分かれないので、勘違いしないように気を付けてください!
気相析出形のばいじんについて
なぜ、気相析出形のばいじんが発生してしまうのか?
【発生原因として】
気相析出形のばいじんは、炭化水素系のガスと軽質油系燃焼で生成される
すすです。
低分子量の不飽和炭化水素を酸素不足で燃焼すると発生してしまいます。
これが、気相析出形のばいじん「すす」が発生してしまう原因なので、しっかり理解して下さい!
※この酸素不足が肝です!
【すすの大きさ】
直径は数nm~100nm程度で、一般的に炭素・水素比(C/H比)が高いものほど
発生傾向が強い。
「私の名前はすすナノ!」という感じで私は覚えました。
この、すすの大きいさは残炭形の大きさと違うので、しっかり理解してください。
私はいつも、気相析出形と残炭形の大きさで迷います!
【すすの発生しやすい燃料】
固体燃料がもっとも発生しやすく、気体燃料の天然ガスやLPGは発生が少ない。
さすが、気体燃料で高価なだけはありますね!
残炭形のばいじんについて
残炭形のばいじんは別名、セノスフェアと呼ばれています。試験で、もしかしたらセノスフェアと出題されることもあるかもしれないけど、「セノスフェアは残炭形のばいじんなんだ」と理解しといてくださいね。
【発生原因】
重油や石炭燃焼時に残留重質分や、チャーが未燃のまま排出される未燃カーボンの事です。
重油の場合バーナで霧化された油滴は、火炎によって加熱され蒸発・分解します。これらの成分は気相燃焼し、残された残留炭素も表面燃焼するけれど、燃焼速度遅いため未燃分となって燃焼ガスとともに排出されます。
固体燃料の場合は灰分が主体であり、これに若干の未燃分が含まれる、ダストです。
【大きさ】
試験では、大きさの単位で聞かれるから覚えておいて損はないです!!
気相析出形のばいじん=ナノ。
残炭形のばいじん=マイクロ。
この2つの大きさの単位は、ものすごく重要です!!
過去の問題でも出題されています。私はいつも「あれ!?どっちがナノで、どっちがマイクロなんだ!?」とド忘れしてしまう事があります。
そういう事が起きてしまった場合は、これを思いだしてください。
「私の名前はすすナノ!」
私は、合格ラインギリギリでした!!なのでこの暗記言葉で救われました。
ここでしっかり点数をとらないと本当に勿体ないので、しっかり理解してください!
ばいじんの排出防止方法
ばいじんの排出防止は、燃料、燃焼、排ガス処理に分けて考えられます。
【燃料】
重油から軽油へ転換することにより、気相析出形の低減につながると同時に、
燃料中のS分、N分も少なくなるのでSOX、NOX対策にもつながり良いことづくめである。
【燃焼】
これは、適正な空気比を維持することが重要です。
省エネの観点からいうと、空気比が少ない方が良いけど、空気比が少ないとどうしても、ばいじんが発生してしまいます。難しいところですが、
上手く排出を抑えて運用していくのが、課題ですね!
【排ガス処理】
排ガス処理としては、集塵機の採用が考えられています。
集塵機の選定が難しいのですが、考慮するところは、
ばいじんの濃度、粒径分布、性状(組成、電気抵抗、比重、粘着性など)のほか
排ガス量、排ガス温度、排ガス組成など考慮しなければならない。
わが国では、洗浄式、遠心力式や電気集塵式が比較的多く採用されています。
まとめ
今回は、ばいじんについて説明しました。
ばいじんは厄介ですね!ばいじんが発生することにより
知識をつけて、ばいじん抑制にがんばりましょう。
残りの5種類の燃焼廃棄物は次回書きますね。